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2025.10.29

じゃらんの掲載手数料はいくら?登録するメリット・デメリットを確認

じゃらんといえば、日本国内で非常に利用者の多いOTAの一つです。
国内最大級の宿泊予約サイトであり、多くの宿泊施設にとってユーザー獲得の重要な窓口となっています。

しかし、登録するにあたり「費用はどれくらいかかるのだろう」「そもそも本当に集客につながるのか不安」という方もいるはずです。
本記事では、じゃらんの掲載手数料や利用するメリット・デメリットを紹介します。

この記事を読むことで、じゃらんへの登録を検討するにあたり押さえておきたい基本や集客力向上につながるポイントがわかるようになります。

じゃらんの掲載手数料

じゃらんは、掲載自体を無料で始められます。
宿泊施設の情報登録やページ公開までの費用はかかりません。

ただし、じゃらんを通じて宿泊予約が成立した場合は、システム利用料が発生することを確認しておきましょう。
これは、成果報酬型の手数料として発生するため、情報を掲載してもじゃらんを通して予約の申し込みがなかった場合は費用が発生しない形となります。

手数料は予約人数によって異なります。
1名利用時は料金の6.0%、2名利用時は8.0%が基本手数料です。

ここで注意したいのは、ポイント負担についてです。
基本手数料に加え、2%分のポイントを負担することになります。
ポイント制度は多くのOTAが導入している仕組みで、宿泊施設が負担する形です。
また、事前決済が行われた場合は別途+2%の割増費用が発生する点もよく理解しておきましょう。

じゃらんで集客するメリット

新規顧客を獲得したいと考えた際、じゃらんに登録することによりさまざまなメリットがあります。
ここでは、じゃらんを利用することで得られる主なメリットを5つ紹介します。

メリット①幅広いユーザーにアプローチできる

じゃらんのサービスを利用することで、自社サイトだけではアプローチできなかった幅広い層に対して集客できるようになるのが大きなメリットです。
じゃらんの利用者は若年層からシニア層までさまざまなユーザーが利用しています。

「出張・ビジネス」「温泉・露天風呂」「高級ホテル・旅館」など、他にも多くの目的別に施設が分類されており、ホテルや旅館の特色に合わせて効果的にアプローチ可能です。

メリット②コンテンツが豊富である

じゃらんは情報量の豊富さも大きな魅力です。
ただ宿泊プランが紹介されているだけではなく、観光地やグルメ、アクティビティなど、旅行先で検討しやすいさまざまな関連情報が提供されています。

ホテル・旅館と関連しているその他施設が検索された際に宿泊施設の露出機会が増えることになるので、自社サイトのみに情報掲載するのと比較して効率よく集客できるでしょう。

メリット③成果が出るロジックが公開されている

じゃらんで宿泊施設の情報などを検索した際、検索結果の順位によって、その施設がユーザーにどれだけ閲覧されるかが大きく変わります。
集客効果を高めるためには、できるだけ上位表示を目指すことが重要といえるでしょう。

じゃらんでは上位表示されるためのポイントについて公開されているのも大きなメリットです。
上位表示に影響するのは、以下のような項目です。

【宿泊施設の掲載順位を上げるためのポイント】

  • 予約数と予約単価
  • 口コミでの評価
  • 在庫提供数(販売可能数)
  • PV数(ウェブサイトのページがブラウザに表示された回数)
  • 認知度
  • 宿ログのPV数

宿ログとは、宿泊施設がお客様に向けて情報を発信できるブログ機能です。
宿側が自由に投稿でき、宿ログのPV数も表示順位に影響します。
そのため、積極的な活用が推奨されます。

何をすれば順位が上がるのかわからないと対策の取りようがありませんが、口コミ評価を高めるためにお客様対応を工夫したり、PV数向上の施策を行ったりすると効果的です。

メリット④管理画面を直感的に操作できる

管理画面の操作方法がわかりにくいとうまく活用できないことがありますが、じゃらんの管理画面は操作性が高く直感的な操作ができると評価されています。
これは、じゃらんが約20年間にわたって磨き込みを続け、使いやすさを追求しているためです。

たとえば、宿泊施設へのアクセス方法や、閲覧者に伝えたい特色、施設情報、注意事項、よくある質問、プランの詳細などを登録するだけで、簡単に情報を公開できます。
なにか変更があった際も簡単に修正できるので、常に正しい情報を記載することで顧客満足度の向上にもつながるでしょう。

メリット⑤トリップAIコンシェルジュを導入している

じゃらんでは、トリップAIコンシェルジュ(AIによる問い合わせ対応)を利用可能です。
これは、AIがカスタマーの質問に宿・ホテルに代わって答える機能です。

多言語対応で、日本語・英語・中国語・韓国語に対応しています。
24時間いつでもAIが自動で返答をすることから、夜間の問い合わせによる返信遅延の心配もありません。

また、AIでは対応できない質問がされた場合は、電話での案内先が表示される形です。
使用する場合は月額料金がかかりますが、初期費用は0円となっています。

特に人員が不足している宿泊施設にとって、問い合わせの対応に時間を取られると、他の業務が圧迫されてしまうはずです。
このような課題を抱えている場合は、トリップAIコンシェルジュの活用を検討してみましょう。

じゃらんで集客するデメリット

じゃらんは高い集客力や充実したコンテンツ・機能が魅力ですが、必ずしもすべての施設に最適とは限りません。
ここでは、知っておきたいデメリットを2つ紹介します。

デメリット①競合に埋もれてしまう場合がある

じゃらんは多くの利用者がいます。
これは、情報量が多く、利用者にとって有益なサイトだからです。

しかし、これは、投稿した情報が競合に埋もれてしまう可能性があることを意味しています。
特に人気の観光地は非常に競争が激しい状況です。
同じエリアで同じような価格帯で競合がある場合、なかなか検索結果で上位に表示されず、せっかく登録しても思うような成果につながらないこともあります。

ただし、できる対策はいろいろあります。
たとえば、競合をリサーチし、他社にはないサービスを打ち出すのも効果的です。
競合を詳細に分析することで自社に足りていないサービス、反対に強みとなるサービスがわかりやすくなります。

じゃらんはただ登録するだけで大幅に宿泊者が増えるサービスではないということは理解しておかなければなりません。
また、登録自体に費用はかかりませんが、登録作業に人件費が発生します。
明確な目的を持たずに登録してしまうと、人件費だけが発生してしまう可能性があるため、注意が必要です。

デメリット②ノウハウがないと「運用が難しい」と感じてしまうことがある

OTAを利用するのが初めての方の場合、じゃらんは使いやすいサービスではあるものの、実際には運用が難しいと感じることがあります。
たとえば「他社と差別化できない」「価格競争に勝てない」といったことがあると、じゃらんを利用してもなかなか成果につながりません。

日々の業務に追われて口コミへの返信が滞ったり、問い合わせ対応に時間がかかったりすると、施設評価が下がるおそれがあります。
自社だけでの運用が難しい場合は、宿泊業に特化したコンサルティング会社のサポートを受けることをおすすめします。

じゃらんに掲載するまでの流れ

じゃらんに宿泊施設の情報を掲載する場合、以下のような流れで進むことになります。

【進み方】

  1. じゃらんの問い合わせ画面から必要な情報を入力する
  2. じゃらんよりメールで各種案内が届く
  3. メールに記載されたURLより申し込み画面に進む
  4. 必要な情報を入力して申し込む
  5. じゃらんからの登録完了の連絡が届く
  6. 管理画面から初期設定をし、掲載開始

必要事項の入力を進めていく中で、インターネット上で宿泊営業許可書をアップロードする必要があります。
そのため、あらかじめ準備しておくとスムーズに進められるでしょう。
なお、じゃらんに登録可能なのは、旅館業法に基づいて宿泊営業許可を得ている施設のみです。

じゃらんを活用して集客力を上げるポイント

じゃらんを活用して集客力を高めるには、どのような取り組みが効果的でしょうか。
情報を掲載するだけでは成果につながりにくいため、ユーザーから評価を得られるページ作りが重要です。

ここでは、押さえておきたいポイントを4つ解説します。

ポイント①良い口コミを書いてもらえるよう工夫する

ユーザーが宿を選ぶ際、他の人がどのような口コミ評価を寄せているのかを参考にしています。
そのため、良い口コミを書いてもらえるよう工夫することが欠かせません。

口コミ評価の高い施設ほど予約率が上がります。
ユーザーが良い口コミを書くのは、想像以上のサービスを受けるなど、期待を上回る体験をしたときです。
また、簡単に口コミを投稿するためのQRコードなどを目に付きやすい位置に貼っておく、コミュニケーションの機会を増やし、口コミを依頼する方法も有効です。

ポイント②SEO対策やSNS連携を行う

自社ホームページと同様に、じゃらん上でもキーワードを含めたタイトルや紹介文を設定するSEO対策が効果的です。
また、宿泊先候補となる施設の情報をSNSで探している方は多いので、InstagramやXなどのSNSと連動させ、定期的に情報を発信しましょう。

複数のチャネルを連携させることで、じゃらん単体で利用するよりも高い集客効果が期待できます。

ポイント③広告やイベントによって認知度を上げる

じゃらん内で施設の情報が優先的に表示される広告システムがあります。
たとえば、ユーザーが希望する施設の条件を入力した際、それに関連する施設が優先的に表示される検索連動広告が代表的です。

また、「じゃらんオフィス」や「じゃらんセール」などのイベントを活用すると、認知度向上が期待できます。
これらのタイミングで広告をうまく活用し、認知度アップを目指しましょう。

ポイント④ページを定期的に更新する

掲載されている情報は定期的な更新が大切です。
古い情報が残っていると、管理が行き届いていない施設と判断される可能性があります。
季節ごとにプランを更新し、リピーターにも新鮮さを感じてもらえるよう工夫しましょう。

専門的なサポートを受けてじゃらんの集客を安定させるのもおすすめ

本記事では、国内で人気のOTA「じゃらん」について概要やメリット・デメリットを解説しました。
適切に活用することで、施設の認知拡大や集客効果を高められます。

OTAの活用に不安を感じている方や、運用効果に課題を抱えている方は、私たち宿夢までご相談ください。
旅館・ホテル向けのコンサルティング業務を行い、課題解決を総合的にサポートしています。

ホテル・旅館専門のコンサルティングなら株式会社宿夢

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コラム監修者

北村 遼 Kitamura Ryo
株式会社宿夢 COO

<略歴>

  • 上智大学を卒業
  • 大手企業向けERPシステムの開発・販売・サポートを行う企業に就職
  • 経営資源に関するノウハウを培った後に、高級宿泊施設の予約サイトを運営する「株式会社一休」に転職。高級旅館・ホテルを累計300施設以上担当。
  • 同時に、新サービス「一休.comふるさと納税」を2名で立ち上げ、初年度から事業の黒字化に成功。事業部長に就任し、事業をさらに急成長させた。

株式会社宿夢に参画してからは、1年で企業規模を倍にさせることに成功し、COOに就任。

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